グアム島。日本からたった3時間半で着いてしまう、最も近いリゾート地。常夏、つまり日本が冬でもグアムは夏なのだ。
私が初めてグアムに行ったのは30歳の頃だった。初めての海外旅行でパスポートを使ったのも初めてだった。当時は英語も今一つだったが、グアムでは全く英語がなくても問題がない。というより当時の観光客のほとんどは日本人だったので、観光客が集まるタモンエリアには日本人しかいなく、ここは日本なのでは?という錯覚に陥るほどだった。
また、その頃は、1ドル80円というまさに「南国の楽園」状態だった。今では(2017年2月現在)1ドル110円~120円となったことを考えると、1.5倍。400円のビールが600円。700円のカクテルが1000円オーバーと、日本と比べても割高感は否めないが、とにかくあの頃がよかったなんて、言いたくはなかったが、とにかく気に入って、その後、何度もグアムを訪れたものである。
自分にとってのグアムは、とにかく酒とナンパくらいしかすることがなかった。グアムのタモンビーチのリゾートエリアで、湘南の海のように女の子二人組に声をかけるというのが、若い日本人の定番行動だろう。※30歳は若くないという話もある。
また、当時は、GLOVEというクラブは飛ぶ鳥を落とす勢いで盛り上がっていたので、夜遅くまで飲んで泥酔して、マリンスポーツをするのに早起きして遠い島にやビーチにいくというのは、折角のバケーションでは考えられない行動だったのかもしれない。
しかし、今回は違う。いいお兄さんになったこともあるし、何よりダイビングのCライセンスを持っているのだ。南国一人旅が好きな自分にもようやく理由が出来た(後付け)ということになる。シュノーケルやバナナボート、パラセーリングと並んで、ダイビングはグアムの人気アクティビティの一つなのだ。しかも私は、Cカードライセンスを持っているので、体験ダイビングのような割高でちょっとだけ、みたいなことではなくガッツリ楽しむことが出来るのだ。
ちなみに今回のグアムは4回目の滞在だ。※私は気に入った場所を何度も訪れる傾向にある。
旅行会社のツアーでお気軽に楽々という感じだったが、東南アジア一人旅で、長期間滞在でのんびりすることに味を占めてしまった今回は、エクスペディアでホテルと旅券を別々で取った。6泊7日で12万円とまあまあな金額だが、今回の滞在は24日の有給消化中で、転職前ということもあり、ちょっとリッチなツアーにしたかったのだ。ということになれば、アクティビティも当然フリーで手配するということになる。HISだと提携のショップにみたいなことで簡単に手配できるのだが、情報が何もないので、頼れるのはGoogleということになる。
「グアム ダイビング」で検索するとこのように、沢山ダイビングショップが出てくるのだ。
上のほうから見ていった結果、GTDSの2ダイブ98ドルプランというのが、レンタル料込でずいぶんお得だったので、あまり悩まずGTDSにすることにした。
GTDSのファンダイビングでは、一日おきにブルーホールとクレヴァスという2つのスポットを交互に潜るらしい。船はアプラ湾から出港するのだが、このアプラ湾は南に米軍の基地がある関係上、北側に人工の堤防を作っている。普段はとても穏やかな海らしいが、私が訪れたその季節は100年の1度ある、月の引力の影響でむちゃくちゃ波が高かった。ブルーホールとクレヴァスは、外洋にあるらしいのだが、その日は外洋には波が高すぎて出れない。ということで、湾内の人気スポット「東海丸」に潜ることになった。
東海丸は第2次世界大戦の時に沈められた日本の船らしく、なんとその隣には、第1次世界大戦で沈められたコーモランというドイツの船が沈んでいるらしい。この話を聞いただけでロマンを感じてテンションが上がってくるというのものだ。
湾の中なので波は大したことはなく、出港してからすぐに到着。
※こんな感じの船で出港
早速、ボートダイブだが、一気にふかぁーい海に潜るということで、ロープをつたって降りて行ったのだが、実はこのスポット最近はあまりダイバーが潜っておらず、ロープに貝がくっついているらしく、インストラクターDAVEさんは手を怪我してた。東海丸に潜る際はグローブ必須ということになるだろう。
東海丸は透明度が高いというわけではなく、懐中電灯を使って東海丸の船体を観察するのだが、魚や海洋生物を見るダイビングとは違う、歴史のスペクタクル感が満載で、マニアにはたまらないスポットだろう。私も東海丸の巨大さと長い年月をかけて劣化していく神秘さに魅了されて、しばらくはその余韻が抜けなかった。
その後、ウェスタンショールズというスポットを潜って、お弁当を食べて終了。このように私の初のグアムでのダイビングは、東海丸という沈没船との初の遭遇。そして、何度も訪れたグアムの新しい楽しみ方を発見するという、新しいことだらけで大満足だった。だが、もう一つやはり有名なブルーホールを見てみたかったし、折角のロングステイなので、もう1日GTDSのファンダイブに参加することにした。
ブルーホールの体験談はこちら
※ダイブログはこんな感じ