ダイビングでつながる世界

なぜあなたはバディダイビングをしないのか?!

バディーダイビング

世界のダイビングシーンを見ていると当たり前のように行われている「バディダイビング」だが、日本のダイビングシーンであまり見かけることがない。それはなぜなのだろうか。その「バディダイビング」をしない日本のダイビング界の謎に迫ってみようと思う。

バディダイビングとは?!

バディダイビングとは、バディの安全をお互い確保し助け合いながら、バディシステムを尊守しバディ単位でダイビングをするというものだ。それは、ガイドがいようがいなかろうがだ。世界のダイビングシーンに目をやると、極普通に行われていることだ。

みなさんは、オープンウォーターダイバーコースのときに、インストラクターに耳にタコができるほど、バディシステムの重要性について聞かされてきたことだろう。ただ、振り返ってみると、オープンウォーターダイバーコースの講習のときは、実はバディシステムのほんの一部分しかやっていないことにはお気づきだったろうか。

確かに、バディがエアー切れを起こしたときはバックアップ空気源を渡してエアーを分け与えるなどのスキルはやってはいるが、ほとんどはバディチェックしかやっていないという事実。

日本でも世界と同じように、オープンウォーターダイバーコースが終了し認定されれば、インストラクターと経験した範囲内であれば、その瞬間からバディ単位でダイビングする資格が与えられるわけだ。

あなたは、バディダイビングをすることができますか?

なぜ、日本人はバディダイビングをしないのか?

バディダイビングをしない理由

これは、日本のダイビング業界にも問題があると思われる。ダイビングの教育が商業的になり過ぎている部分が多々見受けられる。

例えば、オープンウォーターダイバーコースはお客さんも初めてということでインストラクターも手取り足取りだけでなく、細かいところまで配慮して、もはや教育というより接客だ。

生徒:インストラクターではなく、お客様:インストラクターという関係が強くなりすぎているのが、日本のダイビング業界のような気がしてならない。

そして、インストラクターはインストラクターで、レスキュー・ダイバー以上でなければ、バディダイビングはリスクが高すぎると、継続教育を売り込みにかかる。

「えっ?!オープンウォーターダイバーコースでバディダイビングしてはいけないの?」

これが、日本のダイビング界の実態で、バディダイビングが浸透しない原因のひとつにもなっている。

バディダイビングが日本で浸透しないもうひとつの理由

バディダイビングが日本で浸透しない理由には、実はもうひとつある。それは、各ダイビングポイントをひとつひとつ見ていくと、昔よりはバディダイビングできるダイビングポイントは増えたように思うが、まだバディダイビング不可のポイントも多い。また、可能なところでも「経験による」や「ボートはレスキュー以上で経験本数50本以上、ビーチはアドバンス以上」などの条件がついているダイビングポイントがほとんどだ。

まあ、わからなくもないがこうしたことも日本でバディダイビングがしないという背景もある。

バディダイビングをするために

ダイビング業界もオープンウォーターダイバーコース終了と同時に、バディダイビングができるように生徒を教育していくべきだと思う。商業的を揶揄されがちな業界だが、ダイバーが早く独り立ちができるような教育を目指すべきだと思う。

また、ダイバー自身もオープンウォーターダイバーコースが修了したら、ガイドやインストラクター同行のダイビングツアーでも、バディダイビングをしているつもりでダイビングの経験を積んでほしい。

そして、オープンウォーターダイバーコースの講習が修了したからと言って安心せず、プールなどを使って常日頃からスキルの向上を意識してほしい。もちろん、バディシステムを意識した上でのスキルアップが必要だ。

川島 剛 by
19歳のころにダイビングにハマり、PADIオープンウォーターダイバー取得からわずか1年でPADIオープンウォーターインストラクターを取得。その後、PADI IDCインストラクターを立て続けに取得。現在は、タイの田舎町に移住しておりダイビングからは遠ざかっています。 お気に入りのダイブスポットはやはり、パラオ。ブルーコーナーの真っ青な海と潮の流れがしびれます。 ダイビングは、生涯スポーツとも言われています。年齢性別関係なく、楽しむことのできるレジャー・スポーツです。水中での体験は、非日常的でありエキサイティングなものです。 五十の手習い!タイの地で足るを知る ~崖っぷちの人生を豊かにする法則ブログ~を執筆中
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