上級者が使えるボートダイビングのテクニック

あなたは、上級者ダイバーとしてどのようなことを意識してボートダイビングをしているだろうか。上級者ダイバーが上級者らしくボートダイビングをする上で、上級者としてのスキルと心構えをお話していこうと思う。

ボートダイビング　乗船時

上級者は、ボートダイビング乗船時には、器材セッティングを早々に終わらせ、他のダイバーのフォローをしてあげよう。初級者ダイバーは、往々にして器材セッティングに手間取って、ストレスを感じているはずだ。

上級者ダイバーは、器材セッティングをアドバイスしてあげて、初級者ダイバーのストレスを軽減してあげよう。そうすることで、ツアーメンバーの安全もより保つことが可能だ。

また、ボートへの器材詰め込みもガイドやインストラクターだけに任せず、積極的に手伝おう。

ボートダイビングでのエントリー

通常、ボートダイビングではデッキがあるボートなどからはジャイアントストライドエントリー、通常の船は船の縁に座ってバックロールエントリーでのエントリーが普通だが、波が多少荒れていて不安定な場合は、フロントロールエントリーやサイドロールエントリーのテクニックを使ってエントリーしよう。

上級者ダイバーは、海況の状況を判断してエントリーの仕方を変えてみよう。

ボートダイビングでの潜降

水面の流れが早い場合は、ブリーフィングで即潜降が指示されることが多いと思うが、上級者ダイバーはエントリーする際に、予めBCDの空気を抜いておいて入水したらすぐに潜降を開始する。

このときに、大切なのは水深1ｍ～1.5ｍのところで息を吐ききって浮力をマイナスにして一気に潜降する。潮の流れが速い場合、ヘッドファースト潜降が有効な場合が多い。

この即潜降がスムーズにできるダイバーは、上級者ダイバーと言えるだろう。ただし、気をつけたいのは常にバディのことは気にしながら潜降することは大切だ。

ボートダイビング中の心構え

水中を楽しんでいるだけでなく、ガイドやインストラクター、バディとの距離感を、またグループ全体の位置関係を把握しながら、ダイビングすることを心がけよう。そうすることで、グループに何かあったときには、すぐに対応することができる。

心構えとしては、安全をガイドやインストラクターだけに委ねないということだ。そうすることで、グループ全体の安全もより保つことができる。

ダイビングが終わって、5ｍでの安全停止では安全停止用のロープは、初級者ダイバーやご年配の方、女性を優先的に使用させてあげよう。

上級者ダイバーは、安全停止ロープ付近で完璧な中性浮力を保って安全停止を行おう。

ボートダイビングでのエキジット

エキジットに関しても、ご年配の方や女性、初級者ダイバーの方を優先にエキジットをしてもらおう。また、ハシゴに足をかけながらフィンがうまく脱げなくて困っている初級者ダイバーのお手伝いをしてあげよう。

あるいは、この役目はガイドやインストラクターが担当することも多いため、上級者ダイバーのあなたが、最初にエキジットをしてフィン、ウエイト、BCDなどを船に引き上げる手伝いをしてあげよう。

ボートダイビング　エキジット後の船の上で

自分の器材は、ささっとタンクから器材を取り外しメッシュバックにマスク、フィンなどの軽器材とBCDなどの重器材を仕舞ったら、他のダイバーのフォローに回ろう。

船が水面で長い間、止まっていると船酔いの原因にもなるので、ボートがすぐに出発できるようにまだ慣れていない初級者ダイバーを手伝ってあげよう。

上級者ダイバーのボートテクニック

上級者ダイバーが、ボートダイビングで使えるテクニックや心構えについてお話してきたが、いかがだったろうか。上級者ダイバーは、常に冷静でスマートなダイビングを心がけよう。

ボートダイビングは、エキサイティングする代わりにストレスを感じている初級者ダイバーも少なくない。上級者であるあなたが、初級者をフォローしてあげることでグループ全体の安全が保たれる。

これらが実行できれば、きっと誰もがあなたを上級者ダイバーと認めてくれると思う。