スキューバダイビングでは、慣れてきた頃が危ないと言われている。慣れてきた頃って、ダイブ本数何本くらいか?!
それは、意外に思うかもしれないが100本くらいと言われている。それは、一体なぜなんだろうか。
中級者ダイバーが陥りやすいトラブルと基本スキルの重要性について、お話しをしたいと思う。
ダイビングに慣れてきて危ないと言われているダイブ数は、意外にも100本くらいと言われている。ただし、この危ないという意味は事故に巻き込まれる確立が高いということではなく、慢心によって、トラブルを引き起こす可能性が高まるということだ。
ダイブ数が100本くらいになると、自分のことはもちろんのこと、他の人のアシストができるくらいの実力にはなってくることではないだろうか。
また、水中ガイドやインストラクターの同行なしに自分たちでダイビングツアーを企画し、ダイビングを楽しんでいる頃だと思う。
ダイブ数100本というとベテランではと思うダイバーの方が多いかもしれないが、ダイブ数100本はまだまだ通過点!
ダイブ数が100本間近になったら、今一度、安全に対して考える機会をもとう。
この自分だけは事故は起こさないとか、自分だけは大丈夫という慢心が実は、一番の問題なのだ。この慢心からくるダイビングに対する自信が、トラブルを引き起こす可能性があるのだ。
たとえば、ドロップオフのそばで潮の流れに乗ってダイビングしているときに、薄っすらと沖の方に大物の影が見えると、バディを置いたまま沖に行ってしまう中級者ダイバーが多い。
自分は大丈夫と思って行動しても、バディを一人にするという絶対原則を破るというトラブルを起こしているのだ。
ダイブ数も100本を超える頃になると、一緒にダイビングする仲間内からも「~さんは、もうベテランだから」とか「ダイビングが上手ですね」とか言われるようになると思う。
ダイビングに対する慢心も合わさって、どうしても無理をしてしまいがちだ。
体調が悪くても、みんなのことを考えてダイビングを中止にすることができなかったり。
悪天候でも、自分は大丈夫という慢心からダイビングを中止にしなかったり。
トラブルを助長させる要因を、作ってしまうこともある。
100本くらいのダイブ本数だと、一つ目ののトラブルに対応できても、続けて起こる二つめのトラブルに対応できないことがある。
たとえば、長い潜水時間を取りすぎたためエアー切れを起こしてしまった。これにはバディのバックアップ空気源を借りて対応できるだろう。
しかし、ここで潮の流れに捕まってしまうというトラブルが立て続けにおきた場合は、なかなか対応することが難しくなるだろう。
様々なトラブルに対応するために、常日頃からトラブルを想定した基本スキルの確認を行うことをオススメする。
基本スキルを繰り返し行うことにより、技術が本当に身についてくる。
たとえば、水中でのマスク脱着もただ外して付けるだけではなく、一度海底に落としてからマスクを拾ってマスクを付けるなど、少しストレスをかけて基本スキルを行うと良いだろう。
このストレスを少しかけた基本スキルを練習するには、安全が確保しやすいプールでの基本スキルの確認をすると良い。
ベテランに慣ればなるほど、この基本スキルのレベルアップが必要になる。
ダイビングインストラクターが、なぜ、様々なトラブルに対応できるかというと、いつも講習を通して基本スキルを繰り返し繰り返し行っているに過ぎない。
あなたも基本スキルの重要性を改めて、考えてほしい。