海外でのダイビングは、日常から解き放され非日常な体験をすることができる。ついつい、羽目をはずしてしまいがちだ。
そこで、みなさんが海外ダイビングツアーに行かれる前に、この記事の話をぜひとも頭の片隅にでも置いてほしい。
ボクの経験を少しお話ししようと思う。あれは、ボクがダイビングインストラクターになってからのこと。当時の彼女とパラオにダイビングに行ったときの話だ。その時はボクの知り合いのダイビングサービスを利用してダイビングを楽しむことにした。
ダイビングボートの中で、ある女性ダイバーと一緒になった。ボクの彼女はレスキュー・ダイバ-のライセンスを所持していた。その女性は、オープンウォーターダイバーのライセンスを所持していた。
ボクの友人が「今日は、オープンウォーターダイバーの方がいらっしゃるので、水深18m以内のポイントでいいですか?!川島さん」
ボク「あ、いいですよ。問題なしでーす」
すると、その女性が「私、オープンウォーターダイバーですけど本数はもう50本以上になりますし、水深18m以上のところでも問題ありません!他のサービスでは潜らせてもらいました」
ボクの友人は「うちのサービスでは、ライセンスによって水深は決めさせて頂いています。それは、船に乗船する前にもご説明させていただきました」
その女性は、その後、かなり興奮気味だったが、その日のダイビングが終了して、次の日にはもういなくなっていた。きっと、他のダイビングサービスに行ったんだろうなんて友人と話していた矢先、2日後ぐらいにその女性が事故に合われたという話を聞いた。
その事故を起こしたダイビングサービスは、日頃からオープンウォーターダイバーでも30m以上に潜らせてしまう有名なサービスだった。
ここでボクが言いたいのは、ルールが曖昧なダイビングサービスは安全も曖昧ということだ。
ダイビングサービスは、しっかりとルール(規準)を守って顧客にサービスを提供しているかという点をしっかり頭に入れて、慎重に選ぼう。
例えば、グアムは1時間、タイは2時間、モルディブは4時間、日本とは時差がある。グアムなんて1時間だから特に問題ないでしょと思っているそこのあなた!十分気をつけよう。
グアムは日本から3時間45分と近いため週末土日と有給休暇を合わせて行くことも可能だ。金曜の会社終わりのフライトで飛び立って深夜に到着してホテルにチェックイン。次の朝からダイビングなんて強硬的なスケジュールを組むツアーもある。
たとえ、1時間の時差でも体の体内時計は少しずれている。それに加えて、仕事・フライトの疲れが体に残っていることも考慮する必要がある。
機内でのアルコール摂取もほどほどにして、ゆっくり休んだほうがいい。
日本にいるときよりも、1時間でも2時間でも早めに就寝することをオススメする。
たとえば、海外ダイビングはどうしてもボートダイビングが主流となりそれにともなってドリフトダイビングやドロップオフダイビングが多くなる。そして、水深が深くなる。
自分のダイビングライセンスの開示とともに、どのくらい経験があるのかなども担当のガイドにしっかり話をすれば技量にあったダイビングポイントに連れて行ってくれるはずである。
自分の経験をしっかりガイドに伝えるためにダイビング・ログはしっかり書いておこう!
スキューバダイビングは、経験が増え技術が向上すればするほどエキサイティングする海はあなたを待っている。
ブリーフィングとは?!
ダイビングでいうブリーフィングとは、ダイビング前にその潜水地の地形や潮の流れ、ルート説明、見れる生物の説明、潜行浮上時や緊急時の注意事項などをガイドが簡単に説明すること。
ベテランになればなるほど、疎かになりがちなのが、このブリーフィングだ。
海外でのダイビングは、海面付近と水中の潮の流れがちがうなど潮の流れも複雑になりがち。そういった情報もブリーフィングに含まれる。
はぐれてしまったときの対応方法についても、しっかり聞いておこう。
ブリーフィングは、ダイビングする前にその潜水地の情報を予め頭のなかにイメージすることができるとても大切なことだということを再度、確認してほしい。
とかく、日本人のリゾート休暇は、欧米人のそれとは違い慌ただしい。グアム2泊3日、パラオ4泊5日、モルディブ7泊8日など。
海が荒れる雨季にリゾートにきてしまうと、海は荒れてるけど「せっかく来たんだから」と無理をしてしまいがちだ。ガイドからポイントの状況説明で反対側のポイントでダイビングが可能なこともあるので、確認してみよう。
それでも、ダイビングできるポイントがない場合は、サッパリ諦めよう!
また、天候ばかりではなく、よくあるのがドリフトダイビングをしていてリーフ(棚)から離れたところに薄っすらと大物の影が・・・。
手にはカメラ!さあ、あなたならどうする?!
ベテランダイバーになると、自分の技量を信じてグループ(ガイド)から離れて行ってしまう人も多い。これは、非常に危険で、リーフ(棚)から離れたその先は潮の流れが逆方向に流れていることもある。
そう、グループに戻ろうと思ってもそのときにはもう遅い!
この諦める勇気は、海外ダイビングに限ったことではないが、とても大切なことだ。