オープンウォーターダイバーコースが終了してしまうと、ファンダイビングが中心となってダイビングのスキルの意味をあまり考えることがなくなってしまうのではないだろうか。
え~、だって講習終わったからもういいんではないの?!というそこのあなた!
そんなあなたに、もう一度、なぜダイビングスキルが必要なのかを理解していただき、今後のダイビングに役立ててほしいと思う。
ファンダイブが中心となっているダイビングでは、いつの間にかダイビングスキルのことはアタマの中にはほとんどなくなってしまっていると思う。
実は、ダイビングスキルのなぜがアタマの中に入っていないと、実際にトラブルに対応することがスムーズにいかないことがある。
ダイビングでのトラブルというのは、特に水中でのトラブルは突然とあなたに降り掛かってくる。
スポーツではなんでもそうだが、スキルというのは何度でも反復することで体に染み込んでいく。体に染み込んでいけば、すぐに対処することが可能だ。
オープンウォーターダイバーコースのときだけのスキルチェックだけで、本当に水中でトラブルがあったときに、あなたは対応できる自信があるだろうか。
ダイビングでは、ダイブ本数も経験を積む上では大切だが、このスキルの上達も非常に大切なので、覚えておいてほしい。
ここでは、オープンウォーターダイバーコースで行う代表的なスキルの必要性を具体的にみていこう。
マスクの曇りどめが効かずに水中でマスクが曇りはじめる。こんなときには、マスクにちょっと水を入れて、マスクの曇りを取ることができる。
また、潜降する際に他のダイバーと接触してマスクがズレたときにマスクに水が入ってきたときにも使えるスキルだ。
このスキルも簡単なスキルだが、鼻から水を吸い込まないように練習を何度も繰り返すことが必要だ。
ダイビング中にレギュレーターのホースが岩に引っかかって口から外れたり、ボートダイビングで船酔いしたときに、レギュレーター内で吐いてしまったときに、必要なスキルだ。
オープンウォーターダイバーコースのときはおそらく簡単なスキルと思ったに違いないが、このようなトラブルは、ストレスがかかっているため、日頃から練習が必要だ。
バックアップ空気源もオープンウォーターダイバーコースの講習のとき以外は、まず使用することはないだろう。
ただ、これを使用するといった事態に陥ったということは、あなたやバディはかなりのストレスがかかっている状態であることは言うまでもない。
だからこそ、このスキルも常に練習をして、体に染み込ませてほしい。
この指標のない自由潜降は、ボートダイビングなどをする際には、必ず必要なスキルだ。
特に、海外のダイビングでドリフトダイビングを行う際は、水面も流れがある場合も多く、素早い指標のない自由潜降が必要となってくる。
ボートダイビングでエキジットする際に、ウエイト・システム、スクーバ・キットの順番で体から外して、ボートにエキジットすることがよくある。
この脱着についても、流れのある中で行うこともあるため、十分な練習を積んでほしい。
これは、みなさんも経験はあるだろう。陸上でマスクを装着する際に、髪の毛が挟み込んでいて潜降した途端にマスクに水が入ってくる。
何度も何度もマスククリアしても解消されない場合は、水中でのマスク脱着が必要となる。
このスキルもストレスレベルが高いため、練習が必要だ。
オープンウォーターダイバーコースでは、直線のみのコンパスの使い方を習ったと思う。
このスキルの意味は、陸がどちら方向で沖がどちらかを理解する上で、とても重要だ。
しかし、ファンダイブのガイドをしているとほとんどの方は、コンパスで方角の確認をすることなく、潜降してしまう人が多いのが実情だ。
ファンダイブでも、方角の意識をしっかり確認してからダイビングをはじめることをオススメする。
今日は、ダイビング講習で教わるスキルは、なぜ必要なのかをスキル別に説明してきたが、如何だったろうか。
このスキルチェックは、ファンダイブ中でも自分なりに工夫して練習することができるので、ぜひとも練習を繰り返して、スキルアップをしてほしい。