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初心者ダイバー必読!中性浮力をマスターする5つのコツとは?!

中性浮力が大切な理由

初心者ダイバーがなかなか取得できないダイビング技術の中で、大切な技術がある。 それが、中性浮力(ホバリング)である。
この中性浮力(ホバリング)が上手になれば、エキサイティングなダイビングがあなたを待っている。
今日は、その中性浮力(ホバリング)をマスターするコツを5つご紹介する。

まずは、浮力に影響を与える項目をリストアップしてみるので理解してほしい。

●BCD

●肺

●ウエットスーツ(ドライスーツ)

●タンク(スチールタンクかアルミタンクか)

●ウエイト

浮力を影響を与える事柄を理解できれば、どのように対処すればよいかが見えてくる。

ウエイトの適性を知る

まずは、ウエイトの適性が自分に合っていないと中性浮力が取りづらい。オープンウォーターダイバーコースで適正ウエイトを知る方法を習ったのを覚えているだろうか。
BCD(※)の空気を全部抜いた状態で、通常の呼吸を維持したまま水面が目のところで止まれば、それが適正ウエイトである。この状態から息を吐けばゆっくりと海底に向かって潜行することになる。
※ Buoyancy Control Deviceの略。浮力調整装置
オープンウォーターダイバー講習時には、これはインストラクターも悪いと思うのだが、初心者を様々な講習内容(スキル)を海底で行うには、海底で安定してもらわないと思うように講習が進まない。
どういうことかというと、オープンウォーターダイバー講習時には、かなりオーバーウエイトになっているはずである。
それが、そのまま適正ウエイトと勘違いしている方が多い。だから、今一度、適正ウエイトのチェックをオススメする。
また、ウエットスーツの厚さやタンクの種別(スチールタンクかアルミタンクか)が適正ウエイトに影響を与えるため、これらの影響を加味した上での適正ウエイトを把握していることが重要となる。

ちなみに、ボクはスチールタンクの場合は、厚さ3mmのウエットスーツの場合、ウエイトは装着しない。それが、ボクの適正ウエイト?!だ!!

BCDジャケット

BCDは神ではない!

初心者の方を見ているとBCDのインフレーターをいつも手放さない人が多い。
それはそうだ、オープンウォーターダイバーコースであれだけフィンピポット(※)をやらされるわけだから。
※中性浮力を自覚するためのトレーニング

ただ、BCDは水中で大まかな浮力を調整するために使用するのであって、中性浮力(ホバリング)をBCDだけでやろうとするには無理があるし、難しい。BCDは神ではない!
BCDで浮力の調整がうまくいかない人は、BCDに空気を入れすぎの場合がほとんど。BCDに空気を入れる時は、ポンポンと1回か2回入れて浮力を調整することが大切だ。
また、BCDだけに頼りすぎたばかりに、インフレーターホースが見つからず、そのまま水面に浮上なんてことを経験をされた方も多いはず。
だから、BCDに頼りすぎるのではなく、次に上げる肺呼吸による浮力の調整をマスターしよう。

呼吸の調整によって浮力をコントロールしよう

呼吸での浮力のコントロールをマスターすると、水中で宇宙遊泳かのごとくピタッと止まるっことが可能になる。
海外ツアーで、ドリフトダイビングが終わりボートに上る前に水深5mで安全停止を行うのだが、この呼吸での浮力がコントロールできるようになると、あぐらをかきながら水深5mで中性浮力(ホバリング)が取れるようになる。
では、呼吸での浮力の調整をマスターするにはどのようにすれば良いのか。
まずは、息を吐ききって肺の中の空気を出し切ったときにどのくらい沈むのか、また、息をめいいっぱい吸ったときにどのくらい浮き上がるのかを体に覚え込ますことだ。呼吸での浮力の調整は、タイムラグが2~3秒あるのでその感覚も養う必要がある。

上記のことをいろんな深度で試しながら、また、少し息を吸った場合となど様々なシチュエーションでマスターしてほしい。

水中で動かないものを目印に中性浮力をコントロールしよう

中性浮力をマスター

水中では、海底や岩、潜行ロープなど動かないものがある。たとえば、それらを目印に海底にぶつかりそうになったら呼吸やBCDで浮力のコントロールをする。
このことを常に意識しながらダイビングをしていけば、中性浮力をマスターすることができるだろう。
この意識をした練習を積んでいかば、海底から5cmのところでも、ピタッと止まれるような中性浮力をマスターできることだろう。

浮き沈みの感覚をマスターしよう

講習のときでもツアーのときでも、呼吸やBCDでの浮き沈みの感覚、ちょっとした浮き上がりに対してもフィンで抵抗を作って抑える感覚、スポーツはなんでもそうだが、この感覚を養っていけばいくほど、技術は磨かれる。
この感覚を養っていけば、やがて潮流の音も体で感じるようになる。潮流による浮力への影響も最小限に食い止めることが可能となる。

中性浮力マスターへの道

初心者のうちから、この性浮力のコツをしっかり意識しながらひとつひとつのダイビングを大事にしてほしい。意識することで中性浮力の上達のスピードも変わってくる。

また、ボクは、インストラクター開発コースのスタッフもしていた経験があるのだが、インストラクターを目指そうとする人でさえ、完璧な中性浮力マスターしている人は少ない。

では、今日のおさらい。

●ウエイトの適性をいまいちどチェックしよう。

●BCDは神ではない!頼りすぎた中性浮力から卒業しよう。

●呼吸法をマスターして、細かな浮力の調整を体に覚えさせよう。

●水中で動かないものを目安に、体を使って浮力の調整をマスターしよう。

●浮き沈みの感覚を養い、中性浮力をマスターしよう。

これであなたも中性浮力マスターとなって、エキサイティングなダイビングを楽しもう。

川島 剛 by
19歳のころにダイビングにハマり、PADIオープンウォーターダイバー取得からわずか1年でPADIオープンウォーターインストラクターを取得。その後、PADI IDCインストラクターを立て続けに取得。現在は、タイの田舎町に移住しておりダイビングからは遠ざかっています。 お気に入りのダイブスポットはやはり、パラオ。ブルーコーナーの真っ青な海と潮の流れがしびれます。 ダイビングは、生涯スポーツとも言われています。年齢性別関係なく、楽しむことのできるレジャー・スポーツです。水中での体験は、非日常的でありエキサイティングなものです。 五十の手習い!タイの地で足るを知る ~崖っぷちの人生を豊かにする法則ブログ~を執筆中
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