海が好き。
ダイビングが好き。
重い器材を背負って大変そう・・・・という人もいますが、ダイビングをしなければ見ることができない海の世界は、私たちを圧倒し、魅了します。
好きな理由は色々あります。人それぞれ楽しいと思う部分、面白いと感じた瞬間はきっと違うと思います。
もしこの記事を読んでいるあなたが、まだダイバーではないのでしたら、ちょっとした参考にと思いますし、すでにダイビングのライセンスを取得されているのでしたら、「そうそう」とか「私は他にも面白いと思う部分はあると思うよ」と感じてくれれば嬉しいです。
私は神奈川県に住んでいて、普段は東伊豆で潜ることが多いです。電車で2時間余くらいで着くので、けっこう近いですね。
そんな近場に広がるのは、「海」という名の異世界。
巨大な根(岩)に張り付いて、ゆらゆらと動くソフトコーラル。
岩の奥深くに潜む魚たち。
宇宙船のように滑らかに動くイカ。
宵の砂漠のように広がる砂地に、ひっそりと泳ぐ魚。
当たり前ですが、地球は全ての生き物のもの。
ダイビングという形で「海」という世界にお邪魔させてもらうと、生き物達の生活を脅かしてはいけない、謙虚にそっと眺めさせてもらおう、という気持ちになりますね。
ちょっとした異世界トリップ感と、地球環境について考えられるひとときなのです。
ダイビング中はたいてい海底と海面の間、中層を泳ぎます。
重力を感じさせない、浮遊感はなんともいえません。
広い場所でボーっと魚の群れと、海面から降り注ぐ日の光を眺めるのが私は大好きです。
海洋生物と書くと、なんだか堅苦しい感じですが、ようは魚とかエビとかイカとかサンゴとか。
海の中で出会う生き物全般のことです。
その海洋生物、ダイバーの中では、だいたい「小さい生き物が好き派」と「大きい生き物が好き派」というのに分かれています。
小さい生き物が好き派は、「マクロ派」と呼ばれています。
マクロ派は、主に根(岩)やソフトコーラルの陰に潜む、小さいエビや、可愛らしい魚を見つけて愛でています。
とても小さかったり、周囲の藻に擬態しているので、少々時間がかかるけれど、じっくりと水中ライトを照らしながら、宝石の欠片を探すかのように、根気良く見つけていきます。
実際、マクロ派が好む生き物達は、たいていカラフルで、見た目も愛らしい。
まさに宝石。
たまに「キモかわいい」のもいますけれどね。
大きい生き物が好きな派は、「ワイド派」とよばれています。
ジンベイザメやマンタのように魚本体が大きいものはもちろんですが、アジやイカの群れといった1匹1匹が大きいわけではないけれど、全体で見ると大きな群れになっているというのも、ワイド派の好むところです。
ワイド派の良さは、まず探すのには苦労しない。
目の前にいるから、一緒に潜っている人たちと同じ時間に見ることができます。
だから陸に上がってからも、「大きかったね」「すごい群れだったね」とシェアができるのが魅力的ですね。
あとは迫力だったり、圧倒される雰囲気は、映像ではなかなか表せません。
「その瞬間の贅沢」を味わえるのが、ワイドの良さです。
ダイビングは実をいうと、陸にいる時間が圧倒的に長いです。
ダイビング初心者が潜るときはだいたい30~40分くらい。
経験本数が増えてくると50~60分くらい。
基本的に一番経験本数が少ない、初心者に合わせてダイビングは計画されます。
でないと海の中で突然「空気(エアー)がない!」ということになって危険なのです。
陸に上がって休憩している時間は1~2時間といったところでしょうか。
1~2時間というと、長いような気がしますね。
でも、
海から陸に上がる→器材を降ろす→次のダイビングの準備をする→食事・休憩など→次に潜る場所へ移動あるいは計画→準備
・・・という風に進めていくと、意外にそれなりの時間は経っているもので、あっという間です。
休憩時間には、ダイビング中に見たものをしゃべっていることが多いです。
ダイビングは1人で行っても、お友達と行っても、ダイビングショップのガイドさんが面白楽しく海や魚の話をしてくれます。
人見知りでも、大丈夫。
きっといつの間にかダイビング仲間ができていることでしょう。
ダイビングの魅力は4点だけではありません。
魚の名前や生態を調べたり、カメラやビデオの撮影、スキルアップ等と、他にもいろいろあります。
スキューバ・ダイビングは、ライセンスを取得して、ある程度のスキルが求められるレジャー・スポーツですが、海や生き物、人に対して素直で優しい心で感じてもらうのが一番大切だと思っています。
あなたが素直に感動したこと、喜び、楽しさを、ダイビングの中に見つけて欲しいと思っています。
そして一緒に潜った人や、ダイビングに興味を持った人にも、あなたが感じた魅力を伝えてもらえたら、きっと海も地球も大切にしたいという心が育まれていくのではないでしょうか。