ダイビングでつながる世界

ダイビング器材はどこまで揃えた方が良いのか?

中性浮力

既にライセンスを取っている人ならおわかりだと思いますが、スキューバ・ダイビングとは色々と準備が必要なものです。
海の中に潜るのだから、道具(器材)が要るのは致し方がないとはいえ、それらを買った方が良いのか、レンタルした方が良いのか、悩むところですよね。
器材類は主に、軽器材、重器材に分かれます。
おそらく、男女差、体格差、潜る頻度、ダイビングスタイル等で優先度合いが変わってくると思いますので、もしこれから買おうかレンタルしようかどうしようか悩んでいる方は参考にしてみてくださいね。

軽器材

軽器材とは、マスク、シュノーケル、グローブ、フィン、ブーツ、メッシュバッグのことです。
よく「6点セット」という形で売られていますね。
価格はだいたい2万5千円ぐらいから、といったところでしょうか。

マスク

顔に直接つけるので、サイズ感が大事です。
顔の大きさは個人差がありますが、レンタル品ではそこまで揃えていない、ある物を使わなければならなくなります。
視力の悪い人はマスクのレンズに度を入れることができます。
ただし私は普段、マスクは度無し+コンタクトレンズで潜っていますので、必ずしも視力の悪い人が度を入れなくてはいけないというわけではありません。

シュノーケル

ビーチダイビングのときには絶対必要です。
リゾートでボートダイビングをする人の中には、ときどき付けていない人がいますが、ボートダイビングでも休憩時間にシュノーケリングをするときがあるので、あった方が良いと思います。

グローブ

中性浮力を完璧に取れれば持っていなくても大丈夫。
実際、ガイドやフォト派ダイバーの中には、使わない人たちもいます。
でも最初はどうしても海底や根、岩などに手を付けてしまうので、手を保護するものは必要です。
見た目さえ気にしなければ、正直なところ、軍手でも大丈夫です。

フィン

フィンには、ストラップタイプとフルフットタイプがあります。
ストラップタイプは、踵部分のストラップでしまり具合を調整するので、脱着が簡単。
ただしダイビングブーツが必要となります。

フルフットタイプは、足全体を包むので素足か、薄手の専用ブーツを履きます。
フィンと足の一体感が良いので、泳ぎやすいです。
常にボートでダイビングをするという人は、フルフットタイプでも良いでしょう。

素材にも幾種類かあります。
プラスチック、ゴム(ラバー)、ウレタン、プラスチックとゴムの混合タイプが主なところでしょう。

フィン選びはとても難しいものです。
私は最初、プラスチックを買いました。
色が綺麗で、軽くて持ち運びやすい。しかもとても形が可愛かった!(笑)
学生時代、競泳をしていたので、泳ぎには自信があったのですが・・・・「競泳が得意=脚力がある」ではないことを痛感しました。
ただでさえ、初心者はエアーの減りが早いのに、無駄に力が入るので、あっという間にエアーが足りなくなることも多くて、早々に買い換えました。

次は、ゴム(ラバー)素材を勧められたのですが、すぐに買うことはせず、ラバーフィンを持っていて同じ足サイズの友人から借りて、何度か使わせてもらいました。
海の中では、重いラバーフィンのおかげで身体が安定し、とても楽に泳げました。
ですが私は普段、電車でメッシュバッグに荷物を入れて伊豆と横浜を往復していましたので、帰りの水気を含んだウェットスーツ+ラバーフィンを担ぐのは重くて辛いので、諦めました。

結局、プラスチックとゴムの混合タイプを購入しました。
とりあえず、今はこれで満足しています。
もし、買おうと思っているのでしたら、フィンはデザインよりも脚力や移動手段を考えて購入する方が良いと思います。
また、最初は何度かレンタルだったり、友達から借りて実感するのがベストでしょう。

ダイビングブーツ&メッシュバッグ

ストラップフィンを使うのでしたら、ブーツは必要です。
ぴったりしたものを選びましょう。
メッシュバッグも、器材を購入したら必要だと思います。

サムイ島でのダイビング船

重器材

重器材とは、BCD、レギュレーター、オクトパス、残圧計(ゲージ)のことです。
「4点セット」で売られていることも多く、だいたい6万円以上します。
購入すると、値段も一気に上がりますね。
しかもオーバーホールも必要になってきます。
重器材購入のデメリットは高い!の一言でしょう。

購入のメリットは、「使い心地が良い」「安心して使える」といったところでしょうか。
ちなみに私は、BCDにはすごくこだわりました。
ショップで勧められるものよりも、脱着性や生地の丈夫さ、重量、ホールド感を考えて、悩みに悩んで買いました。
重器材は値段が高いものですが、オーバーホールを怠らなければ、20年近く経っても使えますし、「ちゃんとメンテナンスをしている」という安心感は、ダイビングをするときにも大切な安定要素に繋がります。

レンタル用品のメリットは、「楽(らく)」の一言でしょう。
現在、私は子育て中なので、頻繁に潜りにいけません。
そうするとわざわざ自分の重器材を持ち出すのも、面倒になってきます。
特に帰宅後、子供の世話をしながら浴槽に水を張って、塩抜きして干して・・・・と思うだけで、うんざりします。
なので、夏~秋のダイビングシーズンは毎月潜りに行くよ、というのでなければ、レンタルでもいいのでは?というのが正直な思いです。

ただし、レンタル品はあまりメンテナンスがしっかりされていません。
オーバーフロー(フリーフロー)が止まらない、ダイビング中にBCDの排気口の蓋が取れた、排気ボタンが動かない、オクトパスが付いていないというのを、実際に経験しました。
ちょっとした異変からパニックに陥る、といった可能性はあるので要注意ですね。

ダイビングに必要なものは、軽器材、重器材だけではありません。
ウェットスーツやドライスーツ、ダイブコンピューター、曇り止めやナイフ、レスキューなどに使う小物や備品類など色々あります。
それらについても、機会があれば書いてみたいですが、まずは自分が年に何回くらい潜るのか、独身ならば結婚の予定などがあるのか(笑。でもけっこう大切)といった状況を考えた上で、自分の近くのダイビングショップや量販店へ行って、話を聞くことが重要です。
インターネットで下調べも必要かもしれませんが、ショップの方が色々と新しい情報を知っています。
なんども足を運んで、信頼できそうな店員を見つけることや、試着会に参加する、現地ショップで器材レンタルをして、確認するといったことが、「損をしない器材選び」に繋がることでしょう。

hiromi by
神奈川県在住の40代、どこにでもいるオバサンダイバー。 ダイビング暦は今年でちょうど20年。ライセンスは2003年にPADIのダイブマスターまで取得、ガイドやインストラクターを目指したかったわけではなく、与那国島で潜りたいというスキルアップの為だけでしたので、更新しておらず。現在はアドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバー。伊豆ダイバー。お気に入りのダイブスポットは、川奈の夏季限定「赤根」。
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