ダイビングオーシャンブルー

和歌山県南紀「すさみ」の海中ポスト

私は、元々は南国リゾート地が大好きで、そこでのアクティビティーの一環として、先輩の勧めでライセンスを取得して、主にリゾート地でダイビングを楽しむリゾートダイバーだが、このダイビングオーシャンブルーで記事を書くようになってから、世界のダイビングスポットに興味を持つようになった。中でも日本は、有数のダイビングスポットがあるということを取材の中で知った。日本は島国で回りを海に囲まれているので当然と言えば当然かもしれない。中でも沖縄はその美しさでワールドクラスであるという話や、東京在住のダイバーにとっては伊豆が最もポピュラーはスポットだということを聞いたが、日本の各地にダイバーは居住しているわけで、それぞれの地域にダイビングスポットが存在しているわけである。今回は、関西のダイビングスポットで、海中ポストというとても興味深いものがあるということを知り、たまたま関西在住のライターに取材する機会があったので、和歌山県の魅力溢れるダイビングスポット「すさみ」について紹介してみようと思う。

ギネス登録もされている海中ポスト

和歌山県の南紀にある「すさみ」は、黒潮の影響を受けて様々な生物が生息している、すさみブルーと呼ばれる海を堪能できる。
2015年に俳優の山崎賢人さんが出演した、ダイハツの自動車「キャスト」CMで話題の「世界一低いところにあるポスで海中ポストがあり、2002年にはギネス登録もされている。

2015年9月 ダイハツ キャスト アクティバ 「ポスト篇」30秒

大阪市内から約2時間。関西のダイビングスポット「すさみ」

すさみは、大阪市内からも2時間程度でアクセスすることが出来る、関西圏のダイバーにとってのホームグランドともいえる紀伊半島南、和歌山県の南紀に位置している。

一日の流れは以下のようなものである。集合時間は9時の場合、朝7時頃に大阪市内を車で出発する。
到着後に説明を受け、10時半に1本目のボートダイビングがスタート、その後11時半にショップに戻って戻って来て昼食休憩をとったあと、13時半ごろに2本目ビーチダイビングをスタート。15時ごろに帰って来てログ付け、片付けをしたあと16時頃岐路に着くというような一日の流れとなる。
家に着くのは19時頃で、休日をフルに使ってダイビングを楽しむことが出来るスポットだ。

「すさみ」のダイビングスタイル

ボートダイビングが中心のスポットとなっている。ポイントごとに固定のブイが設置してあり、ブイから水底まで潜降ラインがある。選考ラインを使うことで、耳抜きな苦手、潜降が苦手なビギナーダイバーでも安心して潜ることができる。また、固定ブイを使用することでダイバーの安全と水中環境の保護保全にも配慮している。さらに、水深5メートルのいちにセーフティバーを用意してあるので、安全停止の深度も分かりやすく、初心者の方にもオススメのスポットとなっている。

また、ボートは和歌山南漁協すさみ支所所属の漁船を使用していて、船長は地元の漁師さんですさみの海に詳しく、どんな魚が観ることが出来るかを教えてもらうことが出来る。

「すさみ」のダイビング料金

ボートダイビング+ビーチダイブの場合、ガイド付きで14,000-15,000円程度(季節により異なる)。
その他、レンタル機材はフルセット4,500円程度、カメラなどもレンタルが出来る。

例えば、手ぶらでカメラも借り、お弁当もつけて合計金額は、タンク代、ボート乗船料、施設使用料込みで、2ダイブ23,000円と比較的お得な料金体系だろう。※別に環境保全協力金として1日500円が必要。

このほかに、ダイビング初心者のために体験ダイビング(13,000円機材レンタル代込みのプランも用意されている。

「すさみ」の海中ポスト

1999年4月から9月まで開かれた南紀熊野体験博で、マリンスポーツフェスティバル実行委員会が設置した海中ポストは大好評を博し、2002年の6月に投函数1万通を突破。2005年12月には投函数2万通を、2011年10月には投函数3万通を達成した。
海からそのまま回収したハガキはすさみ郵便局から全世界に発送される。エアメールも送ることが出来る。
発送方法は、まず耐水合成紙を使った海中ポスト専用ハガキ1枚200円をダイビングショップで購入する。その後、通常のハガキを出すように油性の筆記用具で宛先やメッセージを記入する。その後、ノアフロントビーチでエントリーして海中10メートルにある海中郵便ポストに投函するという手順になる。投函前にハガキを海に流さないように注意が必要だ。

和歌山県すさみ町沖の海中に2014年1月2日、「水中神社」が登場。ダイバーたちが年賀状を入れた。

ポイント紹介-ノアフロントビーチ

ノアすさみ施設前のビーチポイント。防波堤北側の階段を上るとエントリー場所までスロープが伸びていて、そこからエントリーできる。エントリー付近は磯場になり南に進路をとると漁礁が確認でき、テーブル珊瑚が箱庭のように生えていて多種多様な生物を見ることができる。海中ポストの設置地点には、漁礁の縁を通っていけば必ず到達できる。また、旗が目印として浮かべられているので、水面からでも確認できる。最終利用時間は16時半、10月から12月の特定日であるエビ網魚操業期間は14時半となっている。

ポイント紹介-アカツチダシ

周参見港より10分、年間を通し魚が多いポイントである。夏は昼間でも根の上を歩き回るイセエビが現れたり、スジアラや2メートル近いクエなども見られる。タテジマキンチャク台の幼魚なども見ることが出来る。

関西圏の方に日帰りで、たくさんの海中生物や、海中ポストを楽しむことが出来る、初心者にもオススメのスポットとなっている。

【この記事は、筆者がダイバーからの取材を元に執筆している。料金、時間等は記事公開時2017年3月の伝聞に基づいており、現在の実際とは異なる可能性がある点をご了承いただきたい。】