ダイビングでつながる世界

ダイビングにおける耳抜きの重要性

耳抜き

潜ると必ず起こる耳の違和感

ダイビングをしているとき、あるいは動いているエレベーターや新幹線、飛行機の中で、耳がツーンとなったり痛くなったりしたことはないだろうか。これは、気圧が変化して鼓膜の内側と外側に気圧の差が生じ起こる現象だ。これを我慢してダイビングをしても楽しめないし、我慢をしたために鼓膜が破れてしまうこともある。気圧差による耳の違和感は誰にでも起こることなので不安に思うことはない。もちろん耳の病気で痛くなる人はいるが、もし病気でなければ違和感を取るための対処をすればいい。それが「耳抜き」だ。

耳抜きってなに?

耳抜きとは、耳の痛みを解消するために鼓膜の内側の気圧調整を行ためのもので、いくつかの方法がある。

  • 鼻をつまみ鼻へ息を吹き込む
  • ツバを飲む
  • あごを動かす(あくびをする)
  • 飴をなめる

この4つの方法が主な耳抜き方法だが、ダイビングではレギュレーターをくわえて潜っているので、1番や2番の方法で行うことになる。
1番の場合少々やりにくいかもしれないが、マスクの上から鼻をつまみ、鼻から息をフッ!と吹き込んで、「ポンッ」などと音がすれば耳抜きができたことになる。ただ、音が聞こえない人も多いので、耳に違和感がなくなれば耳抜きができたと思っていい。
ダイビングでは耳抜きできることが必須なので、1番でも2番でも上手くできないという人は、ダイビングをする前にしっかり練習をして欲しい。

耳抜きができなければダイビングできない

耳抜きはダイビングの必須スキル
ダイビングをするには耳抜きできることが必須、ということは、耳抜きができなければCカードが取れないし体験ダイビングもできない。インストラクターやガイドが最初の方で説明をするほど重要だ。
もし耳抜きができずに耳の痛みが続くようなら、直ちにインストラクターに合図をしてダイビングを中止しよう。
耳抜きはタイミングも大切で、耳が痛くなってからでは遅い。遅すぎるくらいだ。耳の違和感は潜ってすぐに感じるはずなので、潜り始めたらすぐに耳抜きをしよう。また、水圧は絶えず変化するので、こまめに耳抜きをしながら快適なダイビングを楽しんで欲しい。
始めにも書いたが、無理して潜り続けていると鼓膜が破れてしまうことがある。取り返しの付かない状態になる前に、早めに対処することが大切だ。

ほとんどの人は耳抜き練習すればできる

耳抜きができないためにダイビングを諦める人は多い。しかし、ほとんどの人は耳抜きができないのではなくて、正しい耳抜きができてないのだという。耳鼻科で異常がなければ、「オトヴェント」と呼ばれる器具を使って練習するといい。オトヴェントは鼻風船ともいわれている鼻で膨らませる風船のようなもので、元々は内耳の炎症などの治療に使われているものだ。最近では通販でも耳抜き練習用として2,3千円で購入できる。これで練習し耳抜きの感覚をつかんでいけば、ダイビングでも難なく耳抜きができるようになるはずだ。
また、マスクが合わないと耳抜きがしづらいことがある。自分の顔にピッタリ合ったマスクを選ぶようにしよう。

我慢して潜っても楽しいことはない

無理して潜っても楽しくない
ダイビング中に耳の痛みを感じても、バディやガイドなどに気を使ったりして我慢している人がいる。現に、我慢したために陸に上がって耳や鼻から血を流している人を見かけたことがある。
耳抜きができない、痛みがあるなど耳に違和感があったら、取り返しの付かない状態になる前に、遠慮なくバディやガイドにジェスチャーで知らせよう。
耳抜きができない人はイメージトレーニングやオトヴェントで練習をしてから、体験ダイビングやCカード講習を受けて、楽しいダイビングをして欲しいと思う。

okamin by
ダイビング歴14年(2008年を最後に休止中)約60本のダイビングを経験。/PADIレスキューダイバーを取得。お気に入りのダイブスポットは静岡県井田。 ダイビングを始めて14年ですが9年のブランクありです。それでも再開を目指し体力回復と貯金に励んでいます。執筆を通して私もダイビングの魅力を再認識していきたいと思っています。
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