ダイビングでつながる世界

ナイトダイビングの5つの魅力と注意点!

ナイトダイビング

ナイトダイビングは、昼間に活動的だった魚達もシーンと寝静まり、夜の海を彩る役者たちが主役となる。ここは昼間に潜ったポイントなのだろうかと疑いたくなるくらい海の表情はガラッと変わる。

今回は、そんなナイトダイビングの魅力を余すことなく伝えていきたい。

ナイトダイビングでは、日中では見ることのできない生物との遭遇

ナイトダイビングでは、日中岩陰などに隠れてあまり姿を見せないエビやタコ、ヤドカリの仲間なども捕食のため姿を現す。

ナイトダイビング タコ

伊豆の海では、岩穴を覗くと伊勢海老がごっそりいたりしたこともあった。思わず、「ゴックン」とつばを飲み込んだ。ちょっと良からぬことを考えなくもなかった。

とにかく、夜のダイビングは思わず「ゴックン」する生物が間近で観察することができるのも魅力のひとつだろう。

あなたももしかしたら、未知との生物に遭遇できるかもしれない。

ナイトダイビングだからこそできる動かない生物に急接近

魚も爆睡状態なので、触れるほど近くでゆっくりと魚の観察ができるのもナイトダイビングの魅力だろう。決して触ったりなどして起こさないのがルールだ。

ブダイの仲間は、口やエラから噴出した粘液にくるまって眠る。スゴイのはその生体で、その粘液が匂いを消し去って外敵の捕食者から身を守っている。

また、サンゴも夜になると活発になる生物だ。ナイトダイビングではプランクトンを捕食しようとポリプを伸ばしている姿を間近でみることもできる。

ナイトダイビングで味わえる夜光虫の幻想的な光

ナイトダイビングの魅力として、幻想的に光る夜行虫があるだろう。プランクトン(主に赤潮でのプランクトン)は、刺激を与えることによってルシフェリンという物質を分泌してあの幻想的な光を発するのだ。

ナイトダイビングでエントリーするときに、波打ち際で光る夜光虫をまずは楽しんで、水中ではライトを消して目の前で手をあおるとプランクトンが小さな光を放ってなんともドラマティックだ。

ドキドキが止まらない!エキサイティングなナイトダイビング

夜のダイビングは、真っ暗で不安!または、恐いというイメージがあるだろう。真っ暗な海の中を一筋のライトの光を頼りにダイビングするのそ様は、まるで宇宙遊泳のようだ。

このドキドキ感もまたナイトダイビングの魅力なのだ。

ただ、安心してほしい。初めてのナイトダイビングは、大抵はインストラクターと潜ることが多いため、不安も最小限にしてくれると思う。

ナイトダイビングで見られる生物

ナイトダイビングでしか見ることのできない生物の生態

ナイトダイビングでは、産卵、求愛ダンスなど日中のダイビングでは見ることのできない生物の生態が間近で見ることが可能だ。では、どんな生態がみれるのだろうか。

伊豆の海で比較的よく見ることのできるヤマドリの求愛ダンスと産卵は、有名だ。縄張り争いとメスの取り合う姿に勇気づけられる男性も多いはずだ。

ヤマドリは、スズキ目ゴンベ科の海水魚。体は円筒形。第1背びれ棘が伸びない。雄の第1背びれは著しく大き、約8条の上下に走る黄褐色帯がある。眼の上に1対の弁がある。砂場で囲まれた岩礁上にいることが多い。

引用先:weblio辞書

沖縄などではニシキテグリの産卵シーンが見ることができる。ニシキテグリはカラフルな体が特徴で夜に見ると日中見る以上に幻想的だ。初夏から真夏にかけて見られる貴重なシーンなので、ぜひとも沖縄に行ったときはナイトダイビングをしてほしい。

ニシキテグリは、スズキ目ネズッポ科の海水魚。鮮やかな体色のため、熱帯魚としてアクアリウムにおいて人気がある。英名はMandarinfish。

引用先:ウィキペディア

そしてこちらもまた、沖縄などで毎年6月頃から始まるサンゴの産卵シーズンを見ることができる。ただ、干満の差が大きくなる大潮(特に満月)の前後に産卵すると言われているので、とても貴重なシーンだ。

「夏に降る海の雪」と言われ、『サマースノー』と呼ばれることもありなんとも幻想的なシーンだ。

ナイトダイビングでの注意事項

電池切れ

ナイトダイビングでは、真っ暗な海でのダイビングのため水中ライトが必需品だ。よくあるのが電池の入れ忘れやナイトダイビングの途中で電池切れを起こすことだ。

電池の入れ忘れについては、ナイトダイビングのエントリー前に必ずチェックが必要だ。また、ケチらずに新しい電池を入れることでナイトダイビング途中での電池切れを回避することができる。

また、このような電池切れのために、予備のライトは小さいものでも良いので携帯するべきだ。ただし、予備のライトを使わなければならない状況になってしまった場合は、ダイビングを中止し、水面に浮上しエキジットすることを心がけよう。

いつでも、ダイビングは安全第一に考えなければならない。

ナイトダイビングでは安全第一

ライトを顔に向けない

真っ暗な水中で、突然、顔にライトの光がまともに照らされたらかなりまぶしい。しかも、ナイトダイビングは安全を考えバディ同士、仲間同士がかなり近い距離でダイビングしているので尚更だ。

まだ、ナイトダイビングになれていないダイバーは、パニックになるダイバーもいるかもしれない。

陸上でも車を運転中に対向車にパッシングされたことを考えてもらえばお分かりと思う。

水面でライトを水平方向に照らさない

ご存じの方もいるかもしれないが、ダツという魚の仲間は、水面上で光に向かってくる習性がある。

また、ダツは体が槍のような形状なので危険だ。ボクも何度かこのダツによる怪我をした話しを聞いたことがあるので注意してほしい。

ナイトダイビングを堪能しよう

ナイトダイビングの魅力と注意事項についてお話しをしてきたが、いかがだったろうか。

ナイトダイビングは、インストラクターのボクにとってもいつまでもワクワク感、ドキドキ感が止まらないダイビングだ。
あなたもシーンと静まり返った夜の海で、幻想的でエキサイティングなナイトダイビングをぜひとも堪能してほしい。

川島 剛 by
19歳のころにダイビングにハマり、PADIオープンウォーターダイバー取得からわずか1年でPADIオープンウォーターインストラクターを取得。その後、PADI IDCインストラクターを立て続けに取得。現在は、タイの田舎町に移住しておりダイビングからは遠ざかっています。 お気に入りのダイブスポットはやはり、パラオ。ブルーコーナーの真っ青な海と潮の流れがしびれます。 ダイビングは、生涯スポーツとも言われています。年齢性別関係なく、楽しむことのできるレジャー・スポーツです。水中での体験は、非日常的でありエキサイティングなものです。 五十の手習い!タイの地で足るを知る ~崖っぷちの人生を豊かにする法則ブログ~を執筆中
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