ダイビングでつながる世界

アラサー女子ダイバーが誕生するまで・2-器材のこと、プール講習のこと

女性ダイバー物語

覚えることだらけの学科試験をなんとかクリアして、いざ海へ!!
というのは大間違い。
海デビューするまでにはまだまだ道のりがあるのである。
通常、最初に取得するダイビングのライセンスは、団体にもよるが、最初に取るのはCカード、またはオープンウォーターと呼ばれる、「初心者」カードなのだ。
ライセンス取得にかかる費用は、日本のショップで取るか、ゾートの短期講習で取得するかでも金額が変わるのだが、おおよそ自動二輪の免許を取る程度の費用がかかる。
学科をクリアしたら、次にくるのは実技。
リゾートの場合は、浅瀬でいきなり海で実技講習を始めることが多いが、日本で取る場合は、安全も考慮に入れて、最初の数時間をプールで行い、その後、更に海での実技講習という流れになるのだ。

いざ!お楽しみの実技講習・・・の前の、涙の難関

ダイビング講習

学科講習は、習ったことを忘れないように、できるだけ詰めて短期間で済ませた方が良い、と言われて、なんとか時間を捻出し、土日を利用し2週間でクリアした。

最初の問題はウェットスーツだった。
関東方面のように、ダイビング人口の多い地域であれば、ダイビングショップには多くの既製品やセミオーダー品、アウトレットが販売されていて、比較的安価に手に入れることができる。
が、こちらは九州である。
ダイビング器材など、ダイビングショップでないと扱っていないのだ。
これは好みにもよるだろうが、通年を通して主に日本で潜るのであれば5mmフルオーダーを“今の私なら絶対オススメする”。
なぜなら、ダイビングの一番の敵は「体温調節」にあるからだ。
日本を飛び越えて、海外のリゾートで潜るのであれば、多少薄かろうが、体に合ってなかろうが、手首や首の隙間から海水が入ってきてもさほど問題はない。
だが、冷たい水が入ってくれば、それだけで十分にストレスになる。
この小さなストレスがダイビングには大敵なのだ。

しかしながら、体にフィットするフルオーダーということは
“全身くまなく計測されてしまう”のである。

もう、これは、ここだけは涙を飲んで下さい。
(なぜかここだけ、ですます調)

普通の服でも、フルオーダーすればそれなりに細かく計測されるが、ウェットスーツの場合更に細かいのである。
腕だけでも、肩口、肩から肘まで、二の腕周り、肘周り、肘から手首、手首周り。
とくれば、体は首回り、バストトップ、アンダーバスト、トップバストからアンダーまでの長さ、ウェスト、へそ周り・・・と延々に続くのである。

女性の皆さん(男性もか?)覚悟しておいて欲しい。
フルオーダーのウェットスーツを作る際、貴方の全身のサイズはくまなく曝け出されるのである。

ようやくお楽しみの時間!プール講習

ダイビングプール講習

学科試験をクリアして、ほっとした私は、「次はプールで実技か、楽勝楽勝!」と考えていた。
ので、実に学科講習終了後、1ヶ月以上も時間がたってから、プール講習に望んだ。
ダイビングを始めようと思い立ったくせに、学科で疲れ果てて、このいい加減さである。
しかし、1ヶ月も間が開いたおかげで、プール講習にオーダーしていた器材全てが間に合った。

器材購入については、ショップ・ディスプレイされているBCジャケットや、ダイビング雑誌に載っているレギュレーターの値段に驚いて、

「重器材はレンタルで・・・いっか」

とこっそり考えていた。

が、これも声を大にして言いたい。
がっつりダイビングを楽しみたいのであれば“器材は全てMY器材で!”。

ダイビング器材

私も最初は「これはショップの『買わせたい』攻撃だろう」と思っていた。
これが違うのである。
後々にレギュレーターのメンテナンス等で、レンタル器材を使ったのだが、とにかく自分の使い慣れた器材でないと扱いがしにくい!
BCジャケットもタイプによって操作方法が変わるし、レギュレーターもそうなのだ。
特にレギュレーターは、女性用の小さいものに慣れていると、通常のレギュレーターがなんとゴツくて重いものか!

ととと。
プール講習の話に戻そう。
私が通っているショップでは、提携しているスポーツクラブのプールを利用して講習する。
普通に泳いでいる人がいる、足のつくプールで行うので可笑しいのはしょうがない。

プール講習は泳ぎができる人なら全く問題ない。
器材セッティングやマスク装着、BC操作などは、プールに行かずとも、ショップで何度も練習できる。
ちょっと苦労するといえば、スノーケルクリアくらいのものだろう。
ダイビングショップに所属してダイビングを行う際の利点はこういう場面に多々ある。
とにかく、インストラクターだけでなく、先輩ダイバーまで寄ってたかって教えてくれるのだ。
もちろん、教えてくれる側は、最新型の器材を見てみたい、触ってみたいという気持ちの方が上なので、遠慮することなく、存分に教えてもらうのが吉である。

とはいえ、実は今更プール講習のことを・・・という位、学科に比べてあまりにもスムーズに行き過ぎて時間が余り、残りの時間はウェットを脱いで普通に泳いだくらいなので(そんなことをしたのは、後にも先にも私だけらしい)、とにかくリラックスして望んでもらえばよいと思う。

次回、初めての海へ

わく by
人呼んで「海と酒をこよなく愛する不良ダイバー」。インドア生活にピリオドを打つより早く、海のとりこになって早数年。ダイビング経験は国内外で200本強。ゴキゲンになると必ず水中大回転するのはお約束。機材を背負って1人旅もこなす、これでも一応「女性」ダイバーです。
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