ダイビングでつながる世界

ダイビング器材はいつまでもつか?スーツ、重器材

器材の洗い場

前回は、マスク、フィンなどの軽器材についてまとめたが、今回は、スーツ、重器材について話していく。

ウェットスーツ、ドライスーツ

まずは、一般的なジャージ素材のウェットスーツと、ネオプレンタイプのドライスーツについて。(両方ともフルオーダーで製作した場合)

ウェットスーツ

体型が崩れない限りずっと着れる。ただし、前回のグローブ同様、中性浮力が上手くないと、岩肌にぶつかったりと傷みは増える。ただし、保温力は生地の気泡が潰れることで低下しやすい。スーツは保管時の型崩れ防止が大事!
私は、講習で初心者ダイバーが岩場に打ち上げられそうになるのを何度か助けたが、その際に、スーツの太ももをパックリと岩で裂けたことがある。体は無事だったので、スーツの保護力については改めて考えさせられた。中性浮力がまだ上手くないダイバーは、1着目は傷つくのを覚悟して購入しよう。

ドライスーツ

ドライスーツは、首回り、手首周りは交換可能なので、背中、お腹周りが劇的に変化しなければずっと着れる。ただし、ウェットスーツ同様に、生地の気泡が潰れると保温力は下がる。ウェットスーツと異なるところは、吸気バルブ、排気バルブがあることだ。このメンテナンスは欠かせない。重器材のオーバーホールに立ち会ったことがある人は、イメージがつくと思うが、吸排気バルブも似たような仕組みなっており、シリコン素材やゴム素材が使われている。この交換パーツが劣化すると、バルブから水が侵入して水没する。私の体感だと3年ぐらいはメンテナンスなしでも大丈夫なようだが、本来ならシーズンごとにメンテナンスをすることがやはり望ましい。毎年メンテナンスをすると、先ほどの交換パーツが無料になるメーカーが多いので、結果的に安くつく。年に1回出さないと、無料交換パーツが有料になり、結構な金額になることが多い。特にドライスーツは、メーカーの保証がキッチリしてるとこから買うのをお勧めする。

スーツの耐久性

レギュレータ、オクトパスなど重器材

ダイビングでライセンス並にお値段が張る重器材たち。もちろんスペックでピンからキリまでであるが、スペックよりも、ドライスーツ以上にメーカーが将来も存続するか、保証がキッチリしてるかで購入時には選んでほしい。数年前になるが、某大手ダイビングメーカーが不況の煽りを受けて、生産ストップ、保証ストップになるという噂を聞いたことがる。結果、噂に過ぎずで大事にはならなかったが、もしメーカーメンテナンスや保証がなくなると、交換パーツの入手が困難になると、不具合が出た器材はメンテナンスできずに、代替器を買い直す羽目になる。そうならない為にも、メーカーの情報を購入時にしっかりと担当ショップさんや販売スタッフさんに聞き込みしよう。それでは各器材についてまとめていく。

レギュレーター(1st・2nd)・オクトパス

先にも話してるように、交換パーツが生産されている間は、メンテナンスをしっかり受けていればずっと使える。しっかりとメンテナンスには出そう!!マウスピースは交換可能なので自分の口にあったサイズに交換することも可能だ。

コンソールゲージ

一見、メンテナンス要らずに思えるが、ホースとゲージの接続部分に交換パーツが使われていることがある。レギュセットをメンテナンスに出すときに一緒に見てもらおう。

BCD

BCDには、インフレータと呼ばれるモノが付いている。中性浮力を取るときに、空気を入れたり抜いたりする部分だ。その他にも、緊急排気弁というものが、背中側肩口や腰の後ろに付いている。レギュレータ同様、ここにも交換パーツが使われている。ここに不具合があると、BCDにいくら空気を送り込んでも、空気が抜けていき、自力で泳いで中性浮力を取るトレーニングダイビングになる。器材セッティング時には、BCDに空気を入れて正常に作動してるかチェックしよう。そしてもう1点。BCDの生地から空気漏れがないか確認しよう。15年ほど使っているBCDの生地でも滅多に不具合は見ない。それぐらい、生地自体は頑丈かつ、縫製もしっかりされているということだ。それ以上の年数の生地や、何かにぶつけたり、扱いが雑だと、縫製の間からプクプクと空気が漏れることがある。こうなると補修を続けるよりも、安全面を考慮して買い直すことをお勧めする。

器材の洗い場

ダイブコンピューター

一昔と違い、最近のダイブコンピューター(略してダイコン)は、腕時計タイプが主流になっている。一見すると普通の腕時計にダイビング機能が満載になっている。ダイコンは水深、潜水時間、浮上速度、体内窒素量なども管理できる、ダイビングには欠かせない器材だ。最近では、バッテリーが太陽充電になっている物もある。ただ、この太陽充電を忘れるダイバーもいるので、前日にはしっかりお日様に当てて、翌日のダイビングの天候を期待して充電してほしい。ダイコンそのものは腕時計同様長持ちするのだが、ベルト部分は劣化するので、交換可能なものが多い。

器材は自身の安全を守るものなので、しっかりとメンテナンス、保管をして安全なダイビングを楽しんでほしい。

Kamimura by
1982年生まれ。Kamimura家次男坊。既婚。 現在、平日はドッグトレーナー。休日はダイビングインストラクター。として活動。近い将来、夫婦で南の島へ移住計画中。終の住処は沖永良部の予定。ダイビングはもちろんSUPやヨガなども取り入れたライフワークを目指す。 Instagram ID:makanadive4291
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